翌朝、メアリーはくしゃみをした。すると、鼻からパスタが飛び出した。メアリーはパスタを食べながら昨夜のことを考えた。昨夜はパスタなんて食べなかった。今はパスタを食べている。それがどうしたというのだろう。頭の中でもやもやしていたものが少しすっきりしてきた。メアリーは笑いながらパスタを食べ、パスタを食べながら怖い話を書き始めた。
真夜中の墓地。ヴィクター・フランケンシュタインは、死んだ弟の墓を掘り返していた。ウィリアムを生き返らせる方法を知りながら、何もせずにはいられなかった。
墓地の近くに荒れ果てた小屋がある。ヴィクターは、昨日のうちに実験器具一式を運び込んで、その小屋を実験室にしておいた。
ヴィクターは、ウィリアムの死体を実験室の寝台の上に横たわらせた。きれいな死体だ。これなら蘇生させても、あのような醜い怪物になることはないだろう。ヴィクターは作業にとりかかった。それから数時間後、ウィリアムは蘇った。目を開き、ぼんやりとヴィクターの顔を見ている。意識はあるようだが、ヴィクターが何度呼びかけても反応はない。あの醜い怪物のときと同じだ。いや、しかし、ウィリアムならもしかすると…。そう思ったヴィクターは、もう一度、ウィリアムの名前を呼んでみた。すると、ウィリアムはにっこりと微笑んだ。
そのとき、ドアを叩く音がした。ヴィクターは寝台に横たわっているウィリアムにシーツをかぶせて、カーテンの陰から外の様子を伺った。ドアの外には、醜い怪物が立っていた。
ドアの外から醜い怪物の声が響いてきた。
「早く開けろ。そこにいるのは分かっている」
ヴィクターはしばらく無言でドアの前に立って聞き耳を立てていた。
「おまえが開けなければ、おれが開けるぞ」
ヴィクターが思い切ってドアを開けると、体当たりしようと助走していた醜い怪物が物凄い勢いで踊り込んできた。突き当たりの壁に突き当たった醜い怪物は首をぐるりと回し、背後にいるヴィクターの目を見て、口の片側の端の方をぐっと引き上げた(その場にいない人には、笑っているように見えるかもしれない)。そして、こう言った。
「おまえ、わざとやっただろ」* 醜い怪物は、ウィリアムの蘇生を知って喜んだ。ぜひ一緒に暮らしたいとヴィクターに申し出た。ヴィクターは気が進まなかったが、ウィリアムが蘇生したことを家族に何と言って説明すればいいのか分からずに困っていたので、醜い怪物にウィリアムを預けることにした。
* ウィリアム殺害の罪を着せられて、とうとうジュスティーヌが処刑されてしまった。それを知った醜い怪物は、新しい家族を歓迎すると言った。ヴィクターは、醜い怪物に言われた通りに、ジュスティーヌの死体を掘り出して蘇らせた。こうする以外に、ヴィクターに何ができただろうか?
* 醜い怪物は、これまで、この粗末な小屋で暮らしてきたが、ジュスティーヌが家族に加わるのなら、ちゃんとした家が必要だと言い出した。森の中にちょうどいい空き家があると言われて、ヴィクターはそれを買い取って醜い怪物に与えた。
* こうして、醜い怪物とウィリアムとジュスティーヌは、以前は盲目の老人たちが住んでいた家に移り住んだ。ウィリアムもジュスティーヌも、生きていたときの記憶をすっかり失っており、言葉さえも喋れなくなっていた。醜い怪物は根気よく、二人の身の回りの世話をしながら、言葉を教えてやった。
ここまで書いて、メアリーはくしゃみをした。すると、鼻からパスタが飛び出した。メアリーは笑いながらパスタを食べた。だから、何?


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