眠り姫の最後の目覚め

 心地よいまどろみの中で、眠り姫は馬に乗った王子が近づきつつあるのを感じていた。ふかふかのベッドは、なぜかゆらゆらと揺れていた。
 ぽっくり、ぽっくり。
 禁太郎は、うとうとしている×××姫に近づいて、馬から飛び降りた。
 「危ない!」
 落ちていく自分の体が、たくましい腕に抱きとめられるのを感じた眠り姫は、ゆっくりと目を開いた。
 「あなたは、どなた?」
 「いやだなあ、禁太郎ですよ」
 「……」
 ×××姫は目を見開いて絶句している。ヘッドスライディングで×××姫を受け止めた禁太郎は、何だか妙な気分になってきた。
 「いてててて」
 河童の姫が禁太郎の耳をつかんで、ずるずると引きずっていった。

 猿と熊が、ひそひそと小声で話している。
 「やっぱり人間の女の方がいいんだろうな」
 「いつかはこんなことになるんじゃないかと思ってたよ」

 ×××姫は、離れたところに一人で座り、うなだれていた。自分の中に突然現われた眠り姫の人格を追い出そうとして必死で〔お祓い〕を試みたが、何度やってもさっぱり効き目がなく、精根つきはてていた。このままでは何もかも、めちゃくちゃになってしまう。

 ピンクの豚がやってきて、×××姫の頭を吸った。×××姫の中から解放された眠り姫は、いそいそと空の彼方へと飛んでいった。すっかり元気になった×××姫は、さっそくピンクの豚と一緒にダンスを踊った。

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このページは、かみ かずしげが2009年6月29日 00:00に書いたブログ記事です。

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