猿の話を聞いた禁太郎たちは、口々にこんなことを言った。
「結局、和尚さんまで山猿に騙されてるじゃないか」
「そうだそうだ。猿ばっかりずるいぞ」
「水飴なんて甘いだけじゃないか」
「それに、どこにも頓智なんてなかったし」
「そうだそうだ」
「蜂蜜だったらよかったのに」
猿はムッとして、禁太郎に言った。
「じゃあ、頓智話を聞かせてくれよ」
「いいとも」
――そして、禁太郎は次のように語った。
山寺に帰ってきた和尚さんは、三匹の山猿がそれぞれ変なポーズをしていることに気付きました。見ざる、聞かざる、言わざるだなと思った和尚さんは、山猿たちにこう尋ねました。
「嘘をつくと、閻魔様に舌を抜かれるという話を知っているかい?」
山猿たちはうなずきました。
「見たことを見なかったと言ったり、聞いたことを聞かなかったと言ったりするのも、嘘をつくのと同じなんだよ。これは分かるかい?」
ミザルとキカザルはうなずきました。
「言いたくないことを言わないのは嘘ではないが、嘘つきをかばって何も言わないと閻魔様に嘘つきのなかまだと思われてしまうことになるぞ。これも分かるね?」
イワザルはうなずきました。
「よろしい」
そして、和尚さんは言いました。
「それでは、みんな一緒に、わたしの部屋まで来なさい」
和尚さんが部屋に入ると、その後から残念と三匹の山猿がついてきました。
「みんな、そこに座りなさい」
そう言って、和尚さんは棚から壷を取り出して、みんなの前に置きました。
「さて、この中に、嘘つきがいる。それは誰だ?」
すると、残念がこう言いました。
「それは、和尚さんです。その壷の中には毒が入っていると嘘をつきました」
和尚さんは「これは一本とられたな」と言って、みんなに壷の中の蜂蜜をごちそうしました。
――禁太郎の話が終わると、熊だけは大いに喜んだ。
猿と馬は何となく腑に落ちないような顔をしていたが、しばらく経ってから「何だ、そういうことだったのか」と納得した。


mufukai です。
私のblogに、貴blogをLinkさせて戴きました。見つけにくいかと思いますが、、、、
紹介文(カーソルを当てるとPopします)は
上質なエンターテイメント。知識人向けの妄想の世界。
とさせていただきましたが、よろしいでしょうか?
さて。
無風凧は知識人ではないので:-p
「何だ、そういうことだったのか」
と納得できていません。。。ヒネリを探しています。(-.-;;
無風凧 拝
無風凧さんへ
リンクしてくださってありがとうございます。ここまで持ち上げていただくと、読んだ後の残念感が倍増すると思います。この残念な味を出すのに毎回苦心してるんです。ほんまかいな。(笑)
「何だ、そういうことだったのか」は、適当に受け流してください。何か物足りなくて、意味ありげな言葉を付け足しただけだったりします。
「ほほう、なるほど」と深読みしてくださる方がいても、それはそれでいいし。