黄色の鼠が茶色の鼠の住む家に遊びに来た。すると、いきなり灰色の猫が襲いかかってきた。攻撃も防御も手当たり次第で、ルールも何もあったものではない。それに、気絶させてもすぐに起き上がってまた追いかけてくる。こんなことを毎日繰り返しているだけで、新しい敵が現われることもなく、進化できるわけでもない。こんな出鱈目な家にはとても住めないと思った黄色の鼠は自分の住む町へ帰って行った。
茶色の鼠が黄色の鼠の住む町に遊びに来た。すると、いきなりボールの中に閉じ込められてしまった。いくら出ようともがいてみても出られず、つまらなくなって眠っていると、急にボールの外に追い出された。恐ろしい化け物が入れ代わり立ち代わり現われて攻撃してくるが、人間の命令通りにしか動けない。こんな不自由な町にはとても住めないと思った茶色の鼠は自分の住む家へ帰って行った。
黄色の鼠と茶色の鼠が黒色の鼠の住む国に遊びに来た。すると、いきなり大勢の人間たちが寄ってきて、握手をしたり写真を撮ったりしはじめた。子どもも大人もみんな大喜びをしていて、その後ろには笑顔を浮かべた人間たちが行列を作って待ち構えている。敵はどこにもいなかったが、こんな無気味な国にはとても住めないと思った黄色の鼠と茶色の鼠は自分の住む町と家へ帰って行った。
黒色の鼠が黄色の鼠の住む町や茶色の鼠の住む家に遊びに来ることはない。自分の住む国が一番だと信じ込んでいるからだ。


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