『刑事コロンボ/殺しの序曲』の常軌を逸した電気仕掛けのトリック

 長い原題(*)に引きずられて、つい長いタイトルを付けてしまった。そういう遊び心をくすぐるようなタイトルであり、それは内容にも現われている。

(*)“THE BYE-BYE SKY HIGH I.Q. MURDER CASE”。この原題が画面いっぱいに出たときには、何だこれはと思った。この最長記録は、新シリーズの“CAUTION: MURDER CAN BE HAZARDOUS TO YOUR HEALTH”(邦題:『犯罪警報』)によって塗り替えられた。ちなみに最短の原題は“PLAYBACK”(邦題:『ビデオテープの証言』)。

 今回の犯人は、知能指数の高い人だけのクラブに所属する、いわゆる“天才”である(職業の印象は薄いが、会計事務所の経営者)。不正な会計を共同経営者に知られて口封じのために殺害するという、ありがちなパターンだが、そのアリバイ作りのトリックが有り得ないほど変わっている。さすがは“天才”だけのことはある。
 そんなわけで、知的な対決になるわけだが、コロンボは事件の謎以外に、犯人に出題された「天秤を使って偽金貨を見つける問題」にも悩まされることになる。コロンボは、この手の抽象的な論理パズルは苦手なようだったが、いつものようにしつこく考えて正解を導き出す。そして、犯人のトリックも最後には見破られてしまう。高い知能を現実の問題解決に活かせなかったのが敗因だろう。そもそも、不正がバレた――いや、不正に手を染めた時点で“天才”のレベルが知れていたというべきかもしれない。

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このページは、かみ かずしげが2009年9月12日 20:30に書いたブログ記事です。

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