その朝、僕は、息子の泣き声で目を覚ました。「サンタさんが来なかった」と言って泣きじゃくっている。
「そんなはずはない。よくさがしてみよう」などとなだめながら、息子の部屋を見た僕は、自分の愚かな失敗に気付いた。昨夜、明りを消した息子の部屋に足を踏み入れることの危険性を慎重に検討した結果、ドアにプレゼントをぶら下げておいたのだった。
ドアを開ければすぐに目につくだろうと思っていたが、ぶらさげておいた包みは今、開けたドアの死角に入っている。これをどうにかして息子に発見させねばならない。
息子と一緒に部屋に入って、あちこちをさがしてみる。「う~ん、変だな…」とか何とか言いながら、どうやってドアの裏側まで誘導すればいいかを考えてい たが、息子にとってこれは、サンタさんが来なかったことを再確認する苦行にほかならない。今にも大泣きしそうな顔になってきた。
もうこうなったら一刻も早く現物を見せるしかない。僕は部屋の外へ出て、息子を呼んだ。「ほら、こんなところにあったよ!」
これでどうにかその場は誤魔化せたかに見えたが、その後、わが家に来ていた間抜けなサンタクロースはリストラされて、プレゼントは直接手渡し制になりましたとさ。
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